2025.09.22 姿勢

【90歳からでも】高齢者・老人が筋肉をつける方法|自宅でできる安全な筋トレ7選

「最近、歩くとすぐに疲れる」
「ちょっとした段差でもつまずきやすくなった」
「姿勢が前かがみになってきた」

そんな変化を感じていませんか?

年齢を重ねると、誰もが筋力の低下を実感します。
「このままでは歩けなくなってしまうのでは?」と不安を抱える方も多いでしょう。

でも安心してください。
筋肉は何歳からでも鍛え直すことができます
90歳からでも筋肉をつけられることが、医学的にも証明されています。

この記事では、

  • ・高齢者でも筋肉がつく理由
  • ・筋肉をつけるメリット
  • ・自宅で簡単にできる筋トレ方法
  • ・食事や生活習慣の工夫
  • ・注意点と安全な始め方

を分かりやすく解説します。
記事を読んで、今からでもできる自分に合う方法を見つけてくださいね。

90歳からでも筋肉は鍛えられる!

「もう歳だから筋肉はつかない」と思っていませんか?

実はこれは誤解です。

筋肉は何歳になっても鍛えれば成長することが分かっています。

東京大学の研究でも、90歳の高齢者が筋力トレーニングを行うことで筋肉が増えることが実証されています。

これは「年を取れば筋肉は衰えるだけ」という一般的な思い込みを覆す、科学的な根拠です。

たしかに加齢によって筋肉量は減少していきます。
しかし、筋繊維そのものは一生を通じて刺激に反応し、成長する力を持っています

つまり「鍛えれば増える」という原則は若い人と同じなのです。

参照元:東京大学大学院総合文化研究科「知的障害者および高齢者に対する身体トレーニングの効果に関する研究」

高齢者が筋肉をつけるメリット

高齢者が筋肉をつけることには、以下のような大きなメリットがあります。

  • 1.転倒予防
  • 2.姿勢の改善
  • 3.関節の負担軽減
  • 4.冷えや血流の改善:
  • 5.生活の自立度アップ
  • 6.心身の健康維持

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

1.転倒予防

加齢とともに多くの方が経験するのが「つまずき」や「ふらつき」です。

特に太ももやふくらはぎなど下半身の筋肉が衰えると、足をしっかり持ち上げられず、ちょっとした段差でも転倒につながりやすくなります。

筋肉を鍛えておけば歩行が安定し、転倒や骨折のリスクを大幅に減らせます。

2.姿勢の改善

背筋や太ももの筋肉は、体をまっすぐ支える「柱」のような役割を果たしています

これらが弱ると、猫背や前かがみの姿勢になりやすく、呼吸が浅くなったり内臓を圧迫したりする原因にも。

筋力アップによって背すじが伸びると、姿勢が若々しくなるだけでなく、呼吸がしやすくなり日常動作も楽になります。

3.関節の負担軽減

筋肉は「関節のサポーター」です。

膝や股関節の周囲の筋肉がしっかり働けば、動作のたびに骨や軟骨にかかる負担を減らせます

その結果、膝痛や腰痛の悪化を防ぎ、歩行や立ち上がりがラクになるのです。

関節リウマチや変形性関節症の進行予防にも役立ちます。

4.冷えや血流の改善

とくにふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」とも呼ばれ、収縮と弛緩によって血液を全身に送り出すポンプの役割をしています。

足の筋肉を鍛えると血流がスムーズになり、冷え性の改善やむくみの軽減にもつながります

さらに血行が良くなることで酸素や栄養が全身に行き渡り、疲れにくい体づくりにも効果的です。

5.生活の自立度アップ

足の筋肉は「立つ・座る・歩く」といった基本動作を支える基盤です。

これらがスムーズにできるかどうかが、そのまま「自立した生活が送れるかどうか」に直結します。

筋肉をつけることで、買い物や外出、旅行なども自分の力で楽しめるようになり、介護を受けずに暮らせる期間を延ばすことができます。

関連記事:

【高齢者の尿もれ対策】運動が難しい人でもできる骨盤底筋の鍛え方とは?

6.心身の健康維持

筋トレを行うと、血流や代謝が良くなるだけでなく、「セロトニン」「エンドルフィン」といった脳内の幸福ホルモンが分泌されます。

その結果、気分が前向きになり、不安や抑うつの改善にもつながります。

筋肉がついて体力に自信が持てるようになると、外出や人との交流も増え、心の健康にも良い影響を与えます。

▶高齢者の姿勢改善については、以下の記事でもくわしくお話ししています。

【高齢者の姿勢(円背・猫背)改善に】簡単で続けられる対策法

前かがみ姿勢がラクに感じたら要注意!股関節のつまりと歩きづらさの関係

高齢者が筋肉をつける方法【自宅でできる筋トレ7選】

まずは、高齢者でもできる筋トレ法からご紹介します。

自宅で気軽にできるものを厳選しました。

  • ① いすスクワット(太もも・お尻を鍛える)
  • ② かかと上げ(カーフレイズ)
  • ③ 太もも上げ(ニーリフト)
  • ④ 壁腕立て(ウォールプッシュアップ)
  • ⑤ つま先歩き・かかと歩き
  • ⑥ペットボトル・タオルを使った足の筋トレ
  • ⑦フロントランジやバックブリッジ(余力のある人向け)

▶足や股関節に痛みがあって運動が難しいと感じるかたの運動方法については、以下の記事でもご紹介しています。

「足が痛くてもできるやさしい運動」で歩けなくなる悪循環を断つ!

 

① いすスクワット(太もも・お尻を鍛える)

やり方:

1.イスに浅く腰掛ける
2.両足を肩幅に開く
3.手はイスの座面や膝に軽く添えてOK
4.息を吐きながら立ち上がる
5.息を吸いながらゆっくり腰を下ろす

ポイント:

・反動を使わず、ゆっくり動く
・膝がつま先より前に出ないよう注意
・立ち上がるのが難しい場合は「半分立ち上がる」だけでも効果あり

回数の目安:
5〜10回 × 1〜2セット(週3〜4回)

② かかと上げ(カーフレイズ)

やり方:

1.イスや壁に手を添えて安定させる
2.かかとを上げてつま先立ちになる
3.ゆっくりかかとを下ろす

ポイント:

・ふくらはぎを意識して動かす
・バランスが不安な場合は両手で支えてOK
・動作は「ゆっくり」が基本

回数の目安:

 10〜15回 × 2セット(毎日でもOK)

③ 太もも上げ(ニーリフト)

やり方:

1.イスに浅く腰掛ける
2.片足をゆっくり持ち上げる(太ももを床と水平まで上げなくてもOK)
3.下ろして反対側も同じように行う

ポイント:

・背筋を伸ばして姿勢を正す
・股関節を無理に上げすぎない
・痛みがある場合は低い高さで行う

回数の目安:

 左右各5〜10回 × 1〜2セット

④ 壁腕立て(ウォールプッシュアップ)

やり方:

1.壁に向かって立ち、肩の高さで両手をつく
2.ゆっくり肘を曲げて体を壁に近づける
3.息を吐きながら元の位置に戻る

ポイント:

・腰を反らさず、体はまっすぐ保つ
・手の位置は肩幅より少し広めがやりやすい
・動作はゆっくりコントロールする

回数の目安:

 5〜10回 × 1〜2セット

⑤ つま先歩き・かかと歩き

やり方:

【つま先歩き】両足ともにかかとを上げて、つま先だけを軸にして歩く

【かかと歩き】両足ともにつま先を浮かせ、かかとだけを軸にして歩く

ポイント:

・廊下や壁際など、支えのある場所で行う
・ふらつく場合はイスや手すりを使う
・ゆっくりでOK

回数の目安:

つま先歩きとかかと歩きを、各10歩ずつ(毎日)

⑥ペットボトル・タオルを使った足の筋トレ

やり方:

1.イスに浅く腰掛ける
2.両太ももの間にペットボトル(500ml)を軽く挟む
3.太ももでペットボトルを落とさないように力を入れながら、片足をまっすぐ前に伸ばす(レッグエクステンション)
4.ゆっくり元に戻す
5.反対の脚も同様に行う
6.タオルを床に置き、足の指でたぐり寄せる(タオルギャザー)

ポイント:
・太もも前側や足指を意識して動かす
・痛みが出る場合は無理せず中止する

回数の目安:
左右各5〜10回 × 1〜2セット(週2〜3回)

⑦フロントランジやバックブリッジ(余力のある人向け)

やり方:

【フロントランジ】

1.足を前後に大きく開き、背筋を伸ばして立つ
2.前足の膝を曲げ、後ろ足の膝を軽く床に近づける
3.ゆっくり元の姿勢に戻る
4.反対の脚も同様に行う

【バックブリッジ】

1.床に仰向けに寝て、膝を立てる
2.息を吐きながらお尻を持ち上げ、体が一直線になるようにする
3.息を吸いながらゆっくり下ろす

ポイント:

・ランジは膝がつま先より前に出ないよう注意
・ブリッジは腰を反らせすぎず、お尻と太もも裏を意識する
・余力がある人向けなので、転倒や腰痛がある場合は無理をしない

回数の目安:
各5〜8回 × 1セット(週2回程度)

筋トレ以外に高齢者が筋肉をつける方法【生活習慣】

筋トレ以外で高齢者が筋肉をつけるには、生活習慣の見直しも大切です。

以下の3つの視点から、解説します。

  1. 1.食事(栄養面)
  2. 2.睡眠と休養
  3. 3.日常で動く習慣

1.食事(栄養面)

筋肉はタンパク質から作られます。
魚・肉・卵・豆腐・納豆などを毎食に少しずつ取るように意識しましょう。

食欲が落ちている人はプロテインや牛乳で補助するのもよいでしょう。

その他、筋肉をつくるのに重要な栄養素は骨を作るのに必要なビタミンDとカルシウム
筋肉と骨はセットだからです。

骨が弱ると転倒リスクが上がります

きのこ類・魚・乳製品・小魚がおすすめです。

2.睡眠と休養

筋肉は運動している最中に成長するのではなく、休んでいるときに修復・強化されることで育ちます。

とくに睡眠中には成長ホルモンが分泌され、筋肉や骨の回復を助けてくれます

高齢になると「夜中に目が覚めてしまう」「長時間眠れない」といった悩みを持つ方も多いので、無理に長く眠ろうとせず、昼寝や横になって体を休めるだけでもOKです

また、眠る前はテレビやスマホを控えて、ぬるめのお風呂や軽いストレッチで体をリラックスさせると、より深い眠りにつながります。

3.日常で動く習慣

日常の、小さな積み重ねが「筋肉貯金」になります。

たとえば、以下のような習慣を意識して取り入れてみましょう。

  • ・エレベーターより階段を使う
  • ・バス停1つ分歩く
  • ・買い物のついでに散歩する

高齢者が筋肉をつけるときの5つの注意点

ご高齢のかたが筋トレをする際は、以下の5つの点に注意しましょう。

  • 1.持病がある場合は医師に相談する
  • 2.激しい運動は避け、少しずつ強度を上げる
  • 3.準備運動・ストレッチを必ず行う
  • 4.息を止めず呼吸を意識
  • 5.継続こそ最重要と考える

それぞれ、詳しくお話します。

 

1.持病がある場合は医師に相談する

高血圧・糖尿病・心臓病・関節の疾患などをお持ちの方は、自己判断で運動を始めると体に負担をかけてしまう可能性があります。

まずはかかりつけ医に相談し、自分に合った運動強度や注意点を確認してから取り組むと安心です。

とくに股関節や膝に痛みがある場合は、動作を工夫したり器具を使ったりすることで安全に続けられます。

▶変形性股関節症のかたの運動法は以下の記事でくわしくお話ししています。

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2.激しい運動は避け、少しずつ強度を上げる

若いころのように「一気に頑張ろう」とすると、筋肉や関節を痛める原因になります。

大切なのは「少し楽にできる」くらいの運動から始めて、徐々に回数や時間を増やすことです。

たとえばスクワットなら「立ち上がるだけ」「半分腰を浮かせるだけ」でも効果があります。

無理をせず、ゆっくり負荷を上げていくことが安全に筋肉をつけるコツです。

3.準備運動・ストレッチを必ず行う

筋肉や関節は、急に動かすとケガの原因になりやすいものです。

運動の前に軽く体を温め、ストレッチで関節の可動域を広げておくことで、動作がスムーズになり、負担を減らせます。

特に太もも・ふくらはぎ・股関節まわりを伸ばすと、下半身の筋トレがより安全に行えます。

4.息を止めず呼吸を意識

筋トレの最中に息を止めてしまうと、血圧が急に上がり、心臓や血管に大きな負担をかけてしまうことがあります。

動作の基本は「力を入れるときに息を吐く」「戻すときに息を吸う」

呼吸を意識することで体に余計な力が入らず、リズムよく無理なく運動を続けられます。

▶高齢のかたでもラクに運動できるグッズについては以下の記事で詳しくご紹介しています。

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5.継続こそ最重要と考える

筋肉は1日でつくものではなく、コツコツ積み重ねることで少しずつ変化が出てくるもの。

週に数回でもよいので、習慣にすることが大切です。

テレビを見ながら、読書をしながら運動する「ながら運動」など、日常の中に運動を組み込むと長続きしやすいでしょう。

また、やる気が出ない日や体調が優れない日は、無理せず休んでも問題ありません。

休養も筋肉づくりの一部と考えて、細く長く続けることが将来の健康につながります。

高齢者がラクに楽しく続けられる「あしふみ健幸ライフ」

高齢のかたの筋トレで大切なのは、無理なく、安全に、そして毎日続けられる方法を取り入れること。

それはわかっていても、

「運動を習慣にするのは大変…」「膝や股関節が痛くて思うように動けない…」

などの悩みを抱える方も少なくありません。

そこでおすすめしたいのが、座ったまま足踏み運動ができる「あしふみ健幸ライフ」です。

高齢のかたの「運動が続けられない」お悩みにとことん寄り添い開発しました。

  • テレビを見ながら、読書をしながら「ながら運動」できる
  • 最小限の力で踏み込めるのでラクに下半身全体を鍛えられる

これらの理由から、運動の習慣化が楽しくなります。

また負荷が高い運動をする高齢のかたの、準備運動として取り入れるのもおすすめです。

「自分の足でいつまでも元気に歩きたい」「姿勢を良くしたい」「転倒を予防したい」
そんな願いを叶える第一歩として、ぜひ「あしふみ健幸ライフ」を日常に取り入れてみてください。

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