2025.11.23 すべり症

腰椎すべり症「やっていい運動・ダメな運動」悪化を防ぎ痛みを和らげる運動法

すべり症は「動くと悪化しそう」と感じてしまい、なかなか運動に踏み出せない方も少なくありません。

しかし、正しい方法で軽く体を動かすことは、痛みの予防や改善にとって大切な要素です。

この記事では、すべり症の方が避けるべき動作と、安心して取り組める運動をわかりやすくご紹介します。

ご自身の状態に合った、安全な運動習慣づくりにお役立てください。

目次

すべり症とは?症状と原因

すべり症(腰椎すべり症)とは、腰の骨(腰椎)が本来の位置から前方または後方にずれてしまう状態をいいます。

腰椎は、積み木のようにいくつも重なって背骨を支えていますが、
加齢や筋力低下、椎間板の変性によって支えが弱くなると、骨が少しずつずれていきます。

この「ずれ」が神経を圧迫し、痛みやしびれが生じるのがすべり症の特徴です。

※ご高齢の方のすべり症対策について、以下の記事でも詳しくお話ししています

高齢者に多い腰椎すべり症をわかりやすく解説!原因とラクになるコツまとめ

すべり症の緩和に運動が必要な理由

すべり症が悪化するのが心配で、運動できないという方も多いかと思います。

でも実は、回復には適度な運動が効果的です

大切なのは、正しい動かし方を選ぶこと

腰を強く曲げたり反らしたりしなければ、運動による悪化を過度に心配しなくても大丈夫です。

ここではすべり症の回復に、運動が必要な理由についてお話します。

理由1)動かさないと筋力低下で痛みが増える

すべり症では腰椎が不安定になるため、
周りの筋肉(腹筋・背筋・お尻の筋肉など)の支えが必要です。

しかし痛みを恐れて動かないままでいると、
筋肉が衰えます。

その結果、骨のずれを支えられなくなり、痛みが悪化しやすくなります。

理由2)血流が悪くなると神経痛が悪化しやすい

神経への刺激の改善には、血流促進が欠かせません。

腰まわりの筋肉が硬くなると血流が滞り、神経が圧迫されやすくなるからです。

運動によって血流がよくなると筋肉のこわばりがほぐれ、神経の圧迫も和らぎやすくなります

すべり症の人がやってはいけない動作・運動

運動は有効ですが、一方、すべり症を悪化させやすい動きもあります。

ここでは、すべり症の人が避けるべき動作について、詳しくお話しします。

やってはいけない動作1)前屈(腰を丸める)動作

床の物を拾う・靴下を履くなどの姿勢。
腰椎が前方にすべりやすくなります。

やってはいけない動作2)重い荷物を持ち上げる

腰に急激な負担がかかると、症状の悪化につながります。

やってはいけない動作3)ジャンプ・ランニング

衝撃が腰にダイレクトに伝わり、神経刺激が強くなります。

やってはいけない動作4)腹筋(上体起こし)

腹筋は腰が丸まりやすい動作のため、すべり症には不向きです。

やってはいけない動作5)強く反らすストレッチ、ひねり運動

背骨を反らしたりひねったりすると、神経根を刺激する可能性があります。

すべり症でも安全にできる「やさしい運動」5選

では反対に、すべり症の方が安全に行えるのは、どのような運動でしょうか?

ポイントは「腰を丸めず・反らしすぎず・ゆっくり動かす」こと。
小さな動きを続けることで血流改善と筋肉の活性化が期待できます。

上記を踏まえ、安全に行える運動を5つ厳選してご紹介します。

【1】骨盤前傾・後傾のゆっくり運動(痛みが出ない範囲で)

やり方

  1. 1.イスに浅めに座り、背すじを軽く伸ばす。
  2. 2.息を吐きながら、骨盤を後ろに倒す(後傾)
      ※反らしすぎはNG。
  3. 3.息を吸いながら、骨盤を前に倒す(前傾)
  4. 4.この前傾 → 後傾をゆっくり10回くり返す。

回数の目安

1日 10回 × 2〜3セット

【2】腹横筋(インナーマッスル)を鍛える運動

やり方

  1. 1.背すじを軽く伸ばしてイスに座る ※腰を反らさない
  2. 2.鼻から軽く息を吸う
  3. 3.ゆっくり息を吐きながら、おへその下あたりを背骨に近づけるイメージでお腹をへこませる。腹筋の奥が使われる感覚があれば正解。
  4. 4.へこませた状態を5〜8秒キープして、力をゆるめる。

回数の目安

1日 10回程度

【3】お尻の筋肉(大臀筋)を軽く動かす運動

やり方

  1. 1.椅子に座る。両足は床にベタッとつける。
  2. 2.両方のお尻を同時にキュッと締める(お尻に力を入れる)。
  3. 3.約3〜5秒キープして、力を抜く。

回数の目安

1日 10〜15回

【4】太もも裏・股関節をゆるめるストレッチ

太もも裏のストレッチ

  1. 1.椅子に座り、片足を前に伸ばしてかかとを床へ置く。
  2. 2.背すじを伸ばしたまま、軽く前に倒れる。
     ※腰を丸めないのが最大のポイント。
  3. 3.太もも裏が軽く伸びたところで10〜15秒キープ。
  4. 4.同じように反対側も行う。

回数の目安

左右 各1〜2回

【5】股関節のストレッチ

  1. 1.椅子に座り、右足を左の太ももの上に軽く乗せる
    ※乗せられない場合は無理に行わず、膝を少し開くだけでもOK。
  2. 2.背すじを伸ばし、軽く前に倒れる
  3. 3.お尻〜股関節の外側が伸びる場所で止めて10〜15秒

回数の目安

左右 各1〜2回

すべり症の痛みをやわらげるサポート器具

すべり症の方は、痛みがあるために運動が続けられないことも多々あるでしょう。

そんな時に向いているのが、上半身を動かさずに足を軽く上下させるだけで取り組める、やさしい足踏み運動です。

あしふみ健幸ライフ」のような器具を使えば、腰をひねったり丸めたりする必要がありません。
体重が腰に乗らないため、痛みがある日でも無理なく続けられます

特許取得済みの半円構造により、わずかな力でスムーズに足が動き、下半身をしっかり動かせる仕組みです。

 

股関節まわりやふくらはぎがほどよくほぐれ、長時間同じ姿勢で固まった下半身のこわばりがゆるみます

その結果、血流が促され、しびれや腰の痛みの緩和が期待できます。

テレビを見ながら、読書をしながらでも取り入れられる「ながら運動」なので、運動習慣がつきにくいすべり症の方にとって、心強いサポートとなるでしょう。

すべり症で運動をしてはいけないケース

すべり症は基本的に「軽い運動」が改善に役立つ疾患ですが、
症状によっては運動が逆効果になる場合もあります。

次のような状態があるときは、無理に運動を続けるよりも、
まず医療機関での診察を優先してください。

  • 【1】しびれが強くなる
  • 【2】歩けないほどの痛み
  • 【3】膀胱・腸の症状が出ている
  • 【4】鋭い痛みや強い痛みを感じる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

【1】しびれが強くなる

足やお尻に広がるしびれが、運動によって急に悪化した場合は注意が必要です。

神経への圧迫が強まっている可能性があるため、すぐに運動を中止しましょう。

【2】歩けないほどの痛み

「立ち上がれない」「数歩しか歩けない」など、
日常動作が困難なほど痛みが強い場合は、神経の圧迫や炎症が進行しているサイン。

この状態で運動を続けると悪化する恐れがあります。

※歩けないときの歩き方や体の動かし方は、以下の記事で詳しくお話ししています。

すべり症で歩けないほどつらいときの不安を解消する体の動かし方

【3】膀胱・腸の症状が出ている

尿が出にくい、漏れる、排便がうまくいかないなどの症状が出た場合は、
神経のトラブルが進んでいる可能性があり、緊急受診レベルです。

ただちに医療機関を受診しましょう。

【4】鋭い痛みや強い痛みを感じる

ぎっくり腰のような鋭い痛みや、動くたびに激痛が走る「急性期」は、
無理に動かすと炎症が悪化することがあります。

痛みが落ち着くまでは安静を心がけましょう。

日常生活で気をつけたい腰への負担を減らす4つのコツ

ここからは、日常生活でもできる痛み緩和のコツを4つお伝えします。

  1. 【1】骨盤を立てて座る
  2. 【2】長時間同じ姿勢を避ける
  3. 【3】寝る姿勢やマットレスに気をつける
  4. 【4】前かがみ動作を減らす工夫をする

運動習慣とあわせて意識しましょう。

【1】骨盤を立てて座る

猫背は腰への負担を増やします。

骨盤を立てて座るだけで痛みが軽減することがあります。

関連記事:

【高齢者の姿勢(円背・猫背)改善に】簡単で続けられる対策法

【2】長時間同じ姿勢を避ける

長時間の座りっぱなしや同じ姿勢は、筋肉や関節が固まる原因になります。

30分に一度は立ち上がるなどして、軽く体を動かしましょう。

関連記事:

【簡単】座りすぎ解消5つの対策!便利グッズや方法をご紹介

【3】寝る姿勢やマットレスに気をつける

柔らかすぎる布団は腰だけが沈み、痛みが出やすくなります。

適度な硬さのあるマットレスを選び、仰向けなら膝下にクッション、横向きなら膝の間に枕を入れると腰の負担が軽減します。

【4】前かがみ動作を減らす工夫をする

すべり症は前かがみ姿勢がもっとも負担になりがち。

洗濯や料理の際は台を少し高めに調整したり、掃除には柄の長い道具を使うなど、かがまない工夫が効果的です。

すべり症には座ったままできる「負荷の少ない運動」を

鈍痛治療サポートには『あしふみ健幸ライフ』を!

すべり症は、やっていい動き・避けたい動きが明確にあります。
無理をせず、痛みの出ない範囲で軽く動かすことが改善の第一歩です。

とくに痛みが強い日は、立ったままの負荷がかかる運動よりも、
イスに座ってできる軽い運動のほうが腰への負担が少なく、安全に続けられます。

毎日ほんの少しでも体を動かし続けることが、痛みの予防と改善につながります。

自力での運動が難しい場合は、座ったまま自然に足を動かせる
あしふみ健幸ライフのようなサポート器具を取り入れるのも効果的です。

無理のないペースで、続けられる運動習慣を味方にしていきましょう。

関連記事:

【高齢者の腰痛】動くと痛いを解決!座ってできる運動で悪循環を断つ

 

 

あしふみ健幸ライフは、座ったままで歩行運動ができる
画期的な健康器具です。
ご両親へのプレゼントにもおすすめです。

あしふみ健幸ライフの詳細はこちら

メルマガ会員募集中!
お得な情報などをお届けいたします。この機会にぜひご登録ください!

ご登録はこちら