2026.06.30 冷え性・むくみ

高齢者の足のむくみを解消する方法|原因・危険な症状・今日からできる8つの対策

「夕方になると足がパンパンになる」
「靴下の跡がくっきり残る」
「高齢になってから足が重だるく感じることが増えた」

このような足のむくみに悩んでいませんか。

高齢になると、ふくらはぎの筋力低下や座って過ごす時間の増加により、足の血流やリンパの流れが滞りやすくなります

そのため、足のむくみが起こりやすくなるのです。

多くの場合、生活習慣を見直したり、足を動かす習慣を取り入れたりすることで、足のむくみの改善が期待できます。

ただし、足のむくみの中には、心臓・腎臓・血管などの病気が関係しているケースもあります。

国立長寿医療研究センターでも、足の腫れやむくみの原因には心不全、腎不全、深部静脈血栓症、静脈瘤、リンパ浮腫などがあるとされています。

この記事では、高齢者の足がむくみやすい原因、今日からできる解消法、病院を受診すべき症状についてわかりやすく解説します。

高齢者の足がむくみやすい理由

 

足のむくみとは、皮膚の下に余分な水分がたまっている状態です。

本来、血液やリンパ液は体の中をめぐりながら、余分な水分や老廃物を回収しています。

しかし、足の血流やリンパの流れが悪くなると、水分が足にたまりやすくなり、むくみとして現れます。

高齢者の足のむくみは、加齢だけが原因ではありません。

筋力の低下や座る時間の増加など、複数の要因が重なることで起こりやすくなります。

主な理由は次の3つです。

【1】ふくらはぎの筋力が低下する

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、足にたまった血液を心臓へ戻すポンプのような役割をしています。

しかし、年齢を重ねると筋力が少しずつ低下し、ふくらはぎのポンプ機能も弱くなります。

その結果、血液や水分が足にたまりやすくなり、足首やふくらはぎのむくみにつながります。

【2】座っている時間が長くなる

高齢になると、外出や運動の機会が減り、椅子やソファに座って過ごす時間が長くなりがちです。

座ったまま長時間過ごすと、ふくらはぎの筋肉を使う機会が減り、足の血流やリンパの流れが滞りやすくなります。

特にテレビを見ている時間が長い方、足腰の痛みで歩く機会が少ない方、車椅子で過ごす時間が長い方は、足のむくみが慢性化しやすい傾向があります。

【3】 体の水分調整機能が変化する

加齢により、体内の水分バランスを調整する力も変化します。

また、腎臓や心臓などの働きが低下している場合、体内の余分な水分をうまく処理できず、むくみとして現れることがあります。

そのため、高齢者の足のむくみは「年齢のせい」と決めつけず、症状の出方をよく見ることが大切です。

高齢者の足のむくみを解消する8つの方法

ここからは、高齢者の足のむくみを解消・予防するために、自宅でできる対策を紹介します。

無理に激しい運動をする必要はありません。大切なのは、足を少しずつ動かす習慣をつくることです。

1. 座りっぱなしの時間を減らす

足のむくみ対策でまず意識したいのが、座りっぱなしの時間を減らすことです。

長時間同じ姿勢でいると、足の血流が悪くなり、むくみが起こりやすくなります。

テレビを見ているときや読書中でも、30分〜1時間に一度は立ち上がったり、足首を動かしたりすることを心がけましょう。

立ち上がるのが難しい場合は、座ったまま足首を動かすだけでもかまいません。

2. ふくらはぎを動かす

足のむくみを解消するには、ふくらはぎの筋肉を動かすことが大切です。

ふくらはぎが動くことで、足にたまった血液を心臓へ戻す働きが助けられます。

おすすめは、かかと上げ運動です。

【かかと上げ運動のやり方】

  1. 1.椅子や壁に手を添えて立つ
  2. 2.ゆっくりとかかとを上げる
  3. 3.ゆっくりとかかとを下ろす
  4. 4.10回を目安に繰り返す

※ふらつきがある方は、無理に立って行わず、椅子に座ったままかかとを上げ下げしましょう。

3. 足首を動かす

足首を動かすことも、足のむくみ解消に役立ちます。

高齢者の場合、歩く時間が少なくなると足首まわりが硬くなり、血流が滞りやすくなります。

座ったままできる足首運動を取り入れてみましょう。

【足首運動のやり方】

  1. 1.つま先を上げ下げする
  2. 2.かかとを上げ下げする
  3. 3.足首をゆっくり回す
  4. 4.足の指をグーパーする

※1回1〜2分でも、こまめに行うことが大切です。

4. 足をやさしくマッサージする

足のむくみが気になるときは、ふくらはぎや足首をやさしくマッサージするのもよいでしょう。

強く押す必要はありません。皮膚をさするように、足先からひざに向かってやさしくなで上げます。

【足のマッサージのやり方】

  1. 1.足首まわりをやさしくさする
  2. 2.ふくらはぎを下から上へなでる
  3. 3.ひざ裏を軽く押す
  4. 4.太ももに向かってやさしく流す

入浴後など、体が温まっているタイミングに行うと続けやすくなります。

ただし、片足だけが強くむくんでいる場合や、痛み・熱感がある場合は、マッサージをせず医療機関に相談してください。

5. 水分をこまめにとる

「むくむから水分を控えたほうがいい」と思う方もいますが、水分不足はかえってむくみにつながることがあります。

体の水分が不足すると、体は水分をため込もうとします。その結果、余分な水分が排出されにくくなることがあります。

高齢者は加齢により、のどの渇きを感じにくくなるため、意識してこまめに水分をとることが大切です。

厚生労働省の高齢者向け熱中症対策資料では、1日あたり1.2Lを目安に、1時間ごとにコップ1杯、入浴前後や起床後にも水分補給をするよう呼びかけています。

ただし、水分や塩分の摂取量は、かかりつけ医の指示に従う必要があります。

心臓や腎臓の病気で水分制限がある方は、自己判断で水分量を増やさず、医師に相談してください。

6. 塩分をとりすぎない

塩分のとりすぎも、足のむくみの原因になります。

塩分を多くとると、体は塩分濃度を調整するために水分をため込みやすくなります。

味噌汁、漬物、加工食品、インスタント食品などは塩分が多くなりやすいため、量に注意しましょう。

減塩のコツは、次の通りです。

  • ・汁物は具だくさんにする
  • ・漬物や佃煮を毎食食べない
  • ・しょうゆやソースは「かける」より「つける」
  • ・だしや香味野菜を使って味に変化をつける

 

無理な制限ではなく、毎日の食事で少しずつ塩分を控えることが大切です。

7. 体を冷やさない

体が冷えると血流が悪くなり、足のむくみが出やすくなります。

特に高齢者は筋肉量が減りやすく、体が冷えやすい傾向があります。

足元を冷やさないように、靴下やひざ掛けを活用しましょう。

夏場でも、冷房で足元が冷えていることがあります。

また、入浴で体を温めることも血流改善に役立ちます。

ただし、心臓や血圧に不安がある方は、熱すぎるお風呂や長風呂は避け、体調に合わせて入浴しましょう。

8. アルコールや喫煙を控える

アルコールのとりすぎや喫煙も、血流に影響を与え、むくみやすい状態につながることがあります。

お酒を飲む方は、飲みすぎに注意し、水分も一緒にとるようにしましょう。

喫煙習慣がある方は、いきなり禁煙が難しくても、本数を減らす、禁煙外来に相談するなど、できるところから始めることが大切です。

こんな足のむくみは病気のサインかも

足のむくみの多くは、生活習慣や血流の滞りによって起こります。

しかし、中には病気が関係しているむくみもあります。

特に次のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

  • ・片足だけが急にむくんだ
  • ・足に痛みや熱感がある
  • ・朝起きてもむくみが引かない
  • ・息切れや動悸がある
  • ・体重が急に増えた
  • ・全身がむくんでいる
  • ・すねを押すとへこんだまま戻りにくい
  • ・むくみが日に日に悪化している

 

国立長寿医療研究センターでは、今まで問題なかった動きで息苦しくなる、脈が速くなる、寝ているときに息苦しくなる、すねを押すとへこんで戻らないといった症状は、心不全の可能性があると説明しています。

足のむくみは、心臓や腎臓、血管などの病気が原因で起こることもあります。

自己判断で放置せず、不安な場合はかかりつけ医に相談しましょう。

参照元:国立長寿医療研究センター「足の腫れむくみの原因は?」

足のむくみは何科を受診すればいい?

足のむくみで受診する場合は、まずはかかりつけ医または内科に相談するのがおすすめです。

足のむくみの原因は、心臓・腎臓・血管・リンパ・薬の副作用などさまざまであるため、まず原因を調べることが大切です。

診察の結果、必要に応じて循環器内科や腎臓内科、血管外科などを紹介してもらえます。

慢性的な足のむくみが続き、原因がはっきりしない場合は、「足のむくみ外来」「リンパ浮腫外来」などを設けている医療機関を受診する方法もあります。

「何科を受診すればよいかわからない」という場合は、まず内科やかかりつけ医に相談すると安心です。

高齢者に多い「慢性下肢浮腫」とは?

高齢者では、足のむくみが長期間続く「慢性下肢浮腫」がみられることがあります。

慢性下肢浮腫とは、主にひざから下のむくみが慢性的に続く状態のことです。

加齢や活動量の低下によって起こることもありますが、心臓や腎臓、血管、リンパの病気が原因となっている場合もあります。

また、加齢や活動量の低下による足のむくみでは、次のような特徴がみられることがあります。

  • ・足首やふくらはぎがむくむ
  • ・左右の足が同じようにむくむ
  • ・夕方になるとむくみが強くなる
  • ・横になって休むと少し楽になる
  • ・すねを指で押すと、へこみがしばらく戻りにくい

ただし、これらの特徴に当てはまるからといって、原因を自己判断することはできません。

特に高齢者は「年齢のせい」と考えて放置せず、むくみが長く続く場合や急に悪化した場合は、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

運動が難しい高齢者には、座ったままできる足踏み習慣で足のむくみ予防

足のむくみを解消・予防するには、ふくらはぎや足首をこまめに動かすことが大切です。

とはいえ、高齢者の中には、

  • ・ひざや腰が痛くて歩くのがつらい
  • ・外出する機会が少ない
  • ・転倒が不安で運動を避けている
  • ・体力が落ちて、ウォーキングが続かない

 

という方も少なくありません。

そこでおすすめなのが、座ったまま足を動かす習慣です。

あしふみ健幸ライフ(ゆるふみ)は、椅子に座ったまま足をゆらすように動かせる健康器具です。

足元に置いて足を乗せるだけで、ふくらはぎや足首を無理なく動かせます。

テレビを見ながらや読書をしながらなど、毎日の生活の中で自然に運動習慣を取り入れられるのが特長です。

足のむくみ対策で大切なのは、特別な運動を一度だけ頑張ることではありません。

毎日少しずつ、足を動かす時間を増やすことです。

「歩くのはつらいけれど、足のむくみを少しでも楽にしたい」
「座りっぱなしの時間が長く、足の重だるさが気になる」

そのような方は、座ったままできる足踏み習慣から始めてみてはいかがでしょうか。

参考文献:

長﨑 和仁著『足の先生!足のむくみ、だるさ、冷え、下肢静脈瘤どうすればラクになるか教えてください。』アスコム (2021/3/20)

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足のむくみ解消には、足首・ふくらはぎを動かしましょう

高齢者の足のむくみは、ふくらはぎの筋力低下や座る時間の長さ、血流やリンパの流れの低下などが重なって起こりやすくなります。

足のむくみを解消するためには、座りっぱなしを避けることや、足首・ふくらはぎを無理なく動かすことが大切です。

一方で、片足だけが急にむくむ場合や、息切れ・動悸を伴う場合は病気が隠れていることもあります。

気になる症状があるときは、早めに医療機関を受診しましょう。

毎日の生活の中で無理なく足を動かす習慣を取り入れ、足のむくみを予防・改善していきましょう。

 

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