「朝起きて一歩目を踏み出すと、かかとがズキッと痛む…」
それは「足底筋膜炎(そくていきんまくえん)」のサインかもしれません。
とくに60代以降の方に多く見られ、放っておくと歩くのがつらくなり、外出がおっくうになることも。
この記事では、
まで、やさしく解説しています。
また、同じように使われることのある「足底腱膜炎」との違いもわかりやすくご紹介。
「最近なんだか足の裏が気になる…」という方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
また元気に歩ける日常を取り戻すヒントが、きっと見つかるはずです。
はじめに、足底筋膜炎の基礎知識と似たような用語で「足底腱膜炎」との違いについても解説します。
足底筋膜炎とは、足裏の「足底筋膜」に炎症が起き、おもにかかとに痛みが出る状態です。
朝起きて最初の一歩で強い痛みを感じるのが特徴で、歩くうちに少し和らぐこともあります。
足底筋膜は、かかとから足指の付け根にかけて広がる腱膜です。
土踏まずを支え、衝撃を吸収したり、歩行のエネルギーを伝える働きをします。
この働きが低下すると、衝撃吸収や蹴り出しの力がうまく使えず、痛みや歩きにくさが生じます。
足底筋膜炎で足裏が痛くなるおもな原因は、以下の通りです。
足底筋膜炎が慢性化すると骨のトゲ(骨棘)ができて痛みが増すこともあります。
ご高齢の方の足底筋膜炎について、詳しくは以下の記事もご参照ください。
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足底筋膜炎と足底腱膜炎は、どちらもほぼ同じ部位の炎症を指しており、治療法も基本的に同じです。
足底筋膜は、足底腱膜の内側にあります。
足の裏の筋肉をやさしく包んでいるうすい膜のような組織です。
医師や病院によって呼び方が異なるだけで、大きな違いはないと考えてよいでしょう。
足底筋膜炎について理解できたところで、次に症状を悪化させないために重要な「やってはいけないこと」について、知っておきましょう。
以下の6つの順に、詳しく解説します。
痛みを感じたまま無理に歩き続けると、炎症が悪化し、回復が遅れる原因になります。
足底への負担が積み重なると、症状が慢性化することもあるので注意が必要です。
少しでも違和感や痛みを感じたら、無理をせず足を休めるようにしましょう。
硬くて薄い靴底や、サイズが合わない靴は足底への負担が大きく、症状を悪化させる原因になります。
足にしっかりフィットし、クッション性のある靴を選ぶことが大切です。
縦の長さだけでなく、横幅や甲・アーチの高さにも注意しましょう。
スリッパやビーチサンダル、ハイヒールなども負担が大きいため、避けるのが望ましいです。
足底筋膜炎の悪化を防ぐために、かかとに強い衝撃が加わる運動(ダッシュ・長距離走・ジャンプ・ダンスなど)は避けましょう。
医師の指示に従い、原因となったスポーツや立ち仕事も一時的に制限が必要なことがあります。
運動を再開する際は、ウォーキングや水泳など足裏への負担が少ないものから始めるようにしましょう。
痛みを和らげようとして足裏を強く押したり、ゴルフボールなどでゴリゴリと刺激するのは逆効果です。
炎症を起こしている腱膜に強い刺激を加えると、かえって症状が悪化することがあります。
自己流のケアは避け、専門家の指導を受けるようにしましょう。
冷やす・温めるといったケアは、症状に応じて正しく使い分ける必要があります。
腫れや熱感がある場合は冷やすのが基本ですが、慢性的な痛みには温めるほうが効果的なこともあります。
ただし、タイミングや方法を誤ると逆効果になることもあるため、冷湿布や温湿布の使用は医師や専門家の指示に従うのが安心です。
自己判断でのケアは避けましょう。
市販の痛み止めで一時的に症状が和らいでも、原因を改善しなければ再発する可能性があります。
外出先などでの応急処置として市販薬を使うのは構いませんが、使い続けるのは避けましょう。
必ず医療機関で診断を受け、適切な治療や処方を受けることが大切です。
足底筋膜炎の治療には、日常生活でのセルフケアに加えて、医療機関での治療やリハビリが効果的です。
ここでは、おもに病院で受けられる代表的な治療法をご紹介します
代表的な療法は、「消炎鎮痛剤(しょうえんちんつうざい)」の使用です。
痛みの原因である炎症を抑えるお薬で、湿布や塗り薬、飲み薬の形で処方されます。
炎症による強い痛みがある場合には、数日から数週間、症状をやわらげる目的で使われます。
ただし、根本的な原因を取り除くわけではないため、薬だけに頼らずリハビリと組み合わせることが大切です。
リハビリでは、足底筋膜にかかる負担を軽くするために「ストレッチ」や「温熱療法」が取り入れられます。
温熱療法:温かいパックや電気温熱器を使って足の筋肉や腱を温め、血流を促進。
筋肉のこわばりが和らぎ、痛みの軽減が期待できます。
ストレッチ:ふくらはぎや足裏の筋肉を伸ばし、足底筋膜への過度な引っ張りを防止。
医師や理学療法士の指導のもと、安全に行いましょう。
足底筋膜炎の多くは、土踏まず(足底アーチ)の崩れによって負担が集中することで起こります。
そのためインソール(中敷き)を使って足裏をサポートする方法も効果的です。
中でもかかとをしっかり支え、土踏まずをやさしく持ち上げるような構造のものが推奨されます。
病院や整形外科では、症状に合わせた「オーダーメイドのインソール」を処方してくれることもあります。
慢性的な痛みが長引く場合には、より専門的な治療を選択することもあります。
PRP療法:患者自身の血液から採取した「血小板」を患部に注射し、自然治癒力を高める治療法。比較的新しい方法で、保険適用外の場合が多いですが効果が期待されています。
体外衝撃波治療:特殊な機械で足の裏に音波を当て、組織の修復を促進する治療。
痛みが少なく、メスを使わないため高齢者にもやさしい選択肢のひとつです。
ただし、これらの治療は対応している医療機関が限られているため、受診前に確認してみましょう。
足底筋膜炎は、医療のサポートに加えて、日ごろのセルフケアや予防の工夫がとても大切です。
無理のない範囲で取り入れられる方法をご紹介します。
足底筋膜は、ふくらはぎの筋肉やアキレス腱とつながっています。
以下のストレッチでやさしく伸ばし、足裏への負担を軽減しましょう。
①イスを使って、片足を後ろに引いてアキレス腱を伸ばすストレッチ
②床に座り、タオルを足先にかけて軽く引っ張るタオルストレッチ
※痛みが出ない範囲で、無理のない強さ・回数から始めましょう。
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痛みがひどくないときは、足の裏をやさしくほぐすマッサージも有効です。
①柔らかめのゴルフボールやテニスボールを使い、足裏でゆっくり転がす
②手のひらや親指で、土踏まずを中心に軽く押してみる
※強く押しすぎると逆効果なので、「気持ちいい」と感じる程度にとどめましょう。
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クッション性があり、かかとがしっかり固定される靴が理想です。
足のアーチを支えるインソールを入れることで、歩くときの衝撃をやわらげる効果も期待できます。
とくに、以下のポイントをチェックしましょう。
体重が増えると、歩くたびに足裏にかかる負担も大きくなります。
無理なダイエットをする必要はありません。
食事を見直したり、体を動かす習慣をつけたりすると少しずつ足への負担を軽減できます。
「歩くのが健康にいい」といっても、痛みがあるときに無理をすると悪化することもあります。
休むことも大切なセルフケアのひとつです。
痛みが強いときは、まずは冷やす・休むことが大切です。
氷や保冷剤をタオルで包んで、10〜15分ほど足裏を冷やす
歩くときは、かかと→足の裏→つま先の順にやさしく着地する
足を引きずらないように、歩幅を小さくゆっくり歩く
歩行時の衝撃を減らすだけでも、症状が和らぐことがあります。
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足底筋膜炎は毎日のちょっとした工夫やケアで、症状をやわらげられます。
「最近、足の裏が痛むな」
「歩くのがおっくうになってきたな」
と感じたらがんばりすぎず、体と相談しながら過ごしてみてくださいね。
そして、セルフケアを無理なく続けるためのサポートとして
「あしふみ健幸ライフ」のアイテムもぜひ、活用してみてください。
足をやさしく動かすだけで血流を促し、足裏やふくらはぎのこわばりをほぐせます。
ごくわずかな負荷で踏み込めるので、かかとに負担がかからず、足底筋膜炎でお悩みの方にもご使用いただけます。
テレビを見ながら、椅子に座ったままできるので、高齢の方でも楽しく続けられると好評です。
足の痛みに悩まない、いきいきとした毎日を取り戻すために。
あなたに合った方法で、心地よくケアを続けていきましょう。
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