血管内に血栓ができると、それまで流れていた血流がせき止められ、細胞や臓器に必要な酸素や栄養が行き届かなくなり、壊死してしまいます。
血栓が発症する場所によって引き起こされる病気が違い、冠動脈で発生すれば「心筋梗塞」、脳の血管を塞げば「脳梗塞」、肺動脈に詰まれば「エコノミークラス症候群」となります。
今回は、血栓により心臓が酸素不足になり壊死する「心筋梗塞」について調べてみました。
そもそも血管を塞いでしまう血栓とは何なのでしょうか?
「血栓」とは、高血圧や高脂質などで血液がドロドロになり、脆くなって傷ついた血管を修復するためにできる、血管内の血の塊、”かさぶた”のようなものです。
また、血液の粘度が高くドロドロの状態が続くと血液が固まりやすくなり、血栓ができやすくなってしまいます。
この血栓は、身体のどの部位でも発生することがあり、血流に乗って移動します。
心臓の大きさは大人の握りこぶしほどで、重さは約300g。
拡張と収縮を繰り返しながら絶え間なく動き、1日に10万回以上も鼓動しています。
1分間では約60回前後動き、送り出される血液量は成人でおよそ約5リットル。
この働きを維持するためには、大量の酸素と栄養が必要とされ、「冠動脈」と呼ばれる酸素と栄養を供給するための血管が張り巡らされています。
この冠動脈のどこかで血管が塞がれ細くなったり詰まったりすると、心筋が酸素や栄養を受け取れなくなり心筋細胞が次々と壊死してしまい、心筋梗塞が起こされてしまうのです。
狭心症の場合は、完全には血管が塞がっておらず、胸の痛みと言った症状が現れても安静にしていれば治まります。
しかし心筋梗塞の場合は、血圧の低下によるショック状態や突然死に至るケースも少なくありません。
とくに注意したい入浴中での発生
日本全国では、年間1万人近くの方が入浴中に亡くなっていると考えられていて、その多くが65歳以上の高齢者と言われています。
何故、入浴中なのでしょうか。
その理由は寒暖差による「ヒートショック」と言われています。
温かい場所から寒い場所へ移動すると、寒暖差などで血圧が大きく変動し、血管が収縮して血圧が上昇します。
その状態で熱い湯船に浸かると、一気に血管が拡張して血圧が下がります。
この急激な血圧の変動は、特に高齢者の方は注意が必要で、心疾患を引き起こす原因になります。
ですが、入浴自体が危険なのではなく、温度差が重要になります。
とくに寒い冬場では、熱々のお風呂を好まれる方も少なくありませんね。
ですが、42℃以上の熱いお湯は一時的の血圧が急上昇し、血液が固まりやすくドロドロになり、心筋梗塞を起こしやすくなります。
また水分が奪われることでも血液が濃くなるため、30分以上の長風呂も危険性が高くなります。
理想のお風呂の温度は、37℃~40℃と言われています。
このくらいの温度ですと、急激に血圧が上昇する危険性もなく、緩やかに血行が促進されます。
また入浴前には、すぐに湯船に浸かるのではなく、心臓に遠い箇所からお湯をかけていき、徐々に熱さに身体を慣らしてから入浴するようにしましょう。
浴室や脱衣所は、事前に温めておくことで寒暖差によるヒートショックの危険性を減らすことが出来ます。
暖房器具などを使って温めることも出来ますが、難しい場合には、湯船の蓋を開けた状態でお湯を張るだけでも効果があります。
また、夜遅くは気温が下がり冷え込むため、入浴時間を早めることも予防効果があります。
お風呂に入るタイミングは食後や食事前など人それぞれですが、食後すぐの入浴は心臓に負担がかかりやすいと言われています。
それは、血液が胃に集中しているため。
食後の入浴は、1時間以上休んでから行うのが良いとされています。
また飲酒など、アルコールを摂取してからの入浴はアルコールの脱水作用と入浴での発汗から体の水分が奪われ、血液の濃度が濃くなりドロドロになりやすくなります。
よって血管が詰まりやすくなるため、注意が必要です。
先ほどまで元気だった人が突然死してしまう危険もある「心筋梗塞」。
起こるとどんな症状があるのでしょうか?
実は心筋梗塞には、「前触れ」がありません。
心筋梗塞は狭心症と同じほぼ同じ、胸の真ん中または左胸部を締め付けられるような痛みを感じます。
ですが、狭心症とは比べ物にならないほどの強い痛みで、強烈な痛みを感じます。
痛みの感じ方は人それぞれですが、次のように例えられます。
・胸をえぐられるような痛み
・火箸で刺されるような痛み
・胸を鈍器で潰されるような痛み
聞いただけでもゾッとしてしまうような表現が並んでいますが、死の恐怖を感じるような痛みのようですね…。
心筋梗塞の発作の痛みは30分以上続くことがあり、痛みの持続時間が長いことも特徴の一つになっています。
胸部の強烈な痛みが続く場合には、心筋梗塞の可能性が疑われます。
冷や汗や呼吸困難、意識を失う場合もあります。
心筋梗塞による発作の痛みは発生してから数時間で治まってきますが、これは心臓の壊死が進み心筋や神経が死に、痛みを感じなくなるためです。
壊死を起こした心筋の部位が大きくなると、心不全や不整脈を起こすことがあり、起こると非常に危険な、「心室細動」や「心室頻脈」の危険性があり、活性した場合は一刻も早い処置が必要になります。
まず心筋梗塞は、発生してから3日以内を「急性心筋梗塞」と言い、急性心筋梗塞の診断には、心電図検査が最も有効だと言われています。
スクリーニング検査では、血液検査・胸部レントゲンも行い、病名が特定された後は、精密検査が行われます。
血栓により細くなったり詰まったりしている血管部分を、バルーンで押し広げて血管を開通して血流を再開させます。
それで効果が得られない場合は、金網状の筒を導入して回復を試みます。
上記の方法でも回復できない場合は、冠動脈バイパス手術を行います。
冠動脈バイパス手術は、胸を開いて詰まった冠動脈の先に迂回路(バイパス)を作り血流を再開させる手術です。
高い効果が期待されますが、手術は全身麻酔で行われ、心臓をいったん止めて、人工心肺という装置を心臓のかわりにして行うもの(オンポンプ手術)と、人工心肺を使わず心臓を動かしたまま行われる手術(オフポンプ手術)があり、メリットもリスクもあります。
また開胸による手術は、肉体的にも大きな負担がかかるため、カテーテル治療が主流になってきています。
また、血栓を溶かす点滴も同時に投与することで血液をサラサラにします。
心筋梗塞は、発生してから最初の段階で改善が見込めない場合には、開胸手術も行われ、身体にもとても負担をかけてしまいます。
出来ればこうなってしまう前に、予防したいですよね。
心筋梗塞の原因は、血栓が血管を詰まらせること。
血栓が形成されるのには、食事や運動習慣などの生活習慣、またストレスや喫煙、アルコール摂取も危険因子になります。
高血圧や高脂質、高コレステロールなどは、肥満や動脈硬化を進めてしまうため、血液・血管の状態を悪くしてしまいます。
血栓ができにくい血液・血管・身体を造るため、食事や運動などによって体質を改善することが大切です。
近年、運動には血栓を溶かす効果があるということが分かってきています。
中でも、ウォーキングには血栓を溶かすだけでなく予防効果があることでも注目されています。
実は体内には血栓を溶かす物質が分泌されていて、私たちの体はその能力を備えています。
この物質の働きを活性化するのがウォーキングなどの「運動」なのです。
運動には血行を促進すること以外にも、こういった物質の活性化をはかることによって血栓が作られるのを予防する効果があるのです。
血栓に対する予防効果は、ウォーキングだけでなく「あしふみ」をするだけでも効果があることが分かっています。
あしふみには、ウォーキング同様足の筋肉を鍛える効果があり、とくにふくらはぎにとても強く働きかけます。
ふくらはぎの筋肉にはポンプのような働きがあり、心臓から送り出され下へ流れてきた血液を上へと送り返す働きを担っています。
このふくらはぎのポンプ運動は、全身の血液循環にとても重要で、血流によって酸素や栄養を脳や臓器、細胞といった体の隅々にまで届ける大事な役割をしています。
ポンプ運動を助ける”あしふみ”は、長く続けることでその効果を持続させることができます。
運動の習慣を普段から身に付けておくことで、血流の停滞を防ぎ、血液の止まっている時間を長引かせないことが大切です。
とくに座っている時間の長い車椅子の方やお年寄りの方、デスクワーク中心の方は血栓ができやすいため、足の運動が重要になってきます。
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