2021.01.27 足の痺れ

足の痺れが「治らない」原因は!?

皆さんは、理由もなく足の痺れを感じることはありますか?

 

足が痺れる症状は、多くの方が経験されたことがあるかと思います。

 

痺れは、正座や長時間座っていることでよく起きますが、この場合は血流が関係しているため、血流を元に戻すことで改善されます。

 

ですが、何の理由もなく起こる場合には注意が必要です。

 

とくに思い当たる理由もないのに、普段からよく痺れたりすると、不安になりますよね。

 

またその痺れが「なかなか治まらない」、「いつも痺れている」となると、余計に心配ですよね。

 

痺れが治らない原因や、痺れを伴う病についても見てみましょう。

 

痺れを知るには神経から

 

何故「神経」から知る必要があるのか、それは「治る」痺れと「治らない」痺れがあり、それはどの神経がダメージを受けているかによって違うからです。

 

人の神経を大きく2つに分けた場合、「中枢神経」と「末梢神経」の2つに分けられます。

 

中枢神経

 

中枢神経は、脳と脊髄までの神経のことを言います。

 

体の中心にある重要な部分であることから、中枢神経と呼ばれています。

 

残念ながら、中枢神経が原因で痺れが起きている場合は、中枢神経は再生しないため、治すことができません。

 

末梢神経

 

末梢神経は、中枢神経以外の神経系のことで、全身の器官や組織(手や足、心臓や肺など)に存在しています。

 

脳や脊髄といった、中枢神経からの信号を全身へ送るための、とても重要な神経です。

 

末梢神経は再生することができるため、この神経が原因による痺れは治る可能性があります。

 

ただし、末梢神経でも改善が期待できない痺れもあります!

 

末梢神経を細かく分けた場合、神経の中心にある「軸索」(じくさく)と呼ばれるものと、それを覆っている「髄鞘」(ずいしょう)と呼ばれるものがあります。

 

もしも、神経が軸索から離れてしまった場合、たとえ末梢神経が原因の痺れであっても、改善が見込めない場合もあるのです。

 

痺れの症状が出る病

 

閉塞性動脈硬化症

 

この病気は、生活習慣病などの影響によって、動脈の内膜に悪玉コレステロールといった脂肪などが溜まり、血管が硬く狭くなってしまったり、詰まったりしてしまう病気です。

 

主に手や足、とくに下肢の血管に起こり、手や足に十分な酸素や栄養が行き届かないことで血行障害になることが原因で起こります。

 

初期の段階では、手や足の痺れとともに、手足が青白くなったり冷たくなったりします。

 

進行してしまうと、何もしていない時でも足が痛んだり、刺すような痛みを感じることもあります。

 

最悪の場合、指先にまで酸素や栄養などが行き届かないことで、足先の小さな傷などから、壊死にまで至ることもあります。

 

初期の段階で発見できれば、病気の進行を遅らせたるための薬物療法や運動療法、生活習慣の改善などの手立てが出来ます。

 

脳梗塞

 

手足の痺れと聞くと、ピンとくる方も多いかと思います。

 

脳梗塞は、動脈硬化が大きな原因としてよく挙げられます。

 

脂質などがこびりついて血管が細くなったり、また加齢によって血管が硬くなることで、血行障害となって起こります。

 

動脈硬化によって血管が詰まった場所が発生すると、その箇所で血液が固まって「血栓」ができます。

 

こうした血栓が、脳の血管をふさいでしまうことで脳梗塞になってしまうのです。

 

動脈硬化の原因である生活習慣や運動不足などによる肥満、喫煙・飲酒の習慣を改善することで、脳梗塞の発症を防ぐことにも繋がります。

 

顔や左右の手足のどちらかに痺れが出たり、言葉が出づらい、物が見えづらい、嘔吐するといった症状が出たら要注意です。

 

脳出血

 

脳出血は、脳内の血管が破れて出血している状態で、

原因として最も多いのが、「高血圧」と言われています。

 

慢性的な高血圧の状態が続くと、脳内の小さな動脈が弱くなり、急激な血圧の上昇などにより血管が破れて出血してしまいます。

 

高血圧も動脈硬化の原因となり、血液がドロドロになることで引き起こされます。

 

症状は、出血した場所などにもよりますが、主に片側の手足に痺れが出たり麻痺が出たりします。

 

言葉が出づらかったり、手足が動かしにくいと言った症状があり、強い頭痛やめまい、嘔吐を伴うこともあります。

 

脳出血の主な原因となる高血圧を防ぐことが重要で、食事の面では塩分を控えたり、生活習慣の改善が大切です。

 

日常的に高血圧であれば血圧をコントロールする薬を服用したりして、血圧の管理に努めることが重要です。

 

慢性くも膜下血腫

 

慢性くも膜下血腫は、脳を包んでいる膜と脳の表面の間に起こる出血で、ゆっくりと血液が溜まることによって引き起こされます。

 

転倒したり、頭を強く打ったりすることで発生し、時には軽く頭をぶつけただけでも起こることがあるので、高齢者はとくに注意が必要です。

 

また、頭を打っていなくても発症することがあり、普段から飲酒の量が多い人や、血液をサラサラにする薬を服用している人は、発症のリスクが高いと言われています。

 

頭を打った直後には異変はなく、2~3週間後や数か月経ってから症状が現れます。

 

始めのうちは元気が無くなってきたり、よく眠るようになったりして、徐々に片側の手足が痺れたり、動かしづらい、喋りづらい、頭痛、ひどい場合は意識障害を起こすこともあります。

 

しばらく経ってから症状が出るため、頭を打ったことを忘れているケースもあり、高齢者の場合は認知症などと間違われることもあります。

 

また治療後に、発症者の1割の方が再発すると言われていて、とくに脳の萎縮が進んでいる高齢者は、脳の周りのスペースが大きくなるため、流れ出た血液が溜まりやすくなります。

 

普段から飲酒量が多い方も、慢性くも膜下出血を起こしやすいと言われていて、飲酒量が多いと脳が萎縮しやすいことが原因です。

 

脚気

 

脚気は、偏食の多い若い方や持病のある方に見られることがあり、ビタミンB1の欠乏によって引き起こされます。

 

ビタミンB1が欠乏すると、末梢神経障害や心不全を起こし、最悪の場合死に至ることもあります。

 

栄養不良から、明治時代から大正時代にかけて大流行し、多くの人が発症した記録が残されています。

 

現代でも、偏った食生活、とくにビタミン不足が原因となって十分に起こり得る病です。

 

神経や筋肉の働きが低下することで、イライラや倦怠感、食欲不振、と言った症状が現れ、手足の先に痺れや痛みが出るようになります。

 

進行すると筋力が衰退し、歩行が難しくなってきます。

 

さらに重症化すると、心臓の機能が低下し心不全により死に至ることもあります。

 

インスタント食品を主に食べる方や、糖質を過剰に摂取するといった、食生活の乱れやすい方、とくに若い方は注意が必要です。

 

その他にも、血液透析中の方や胃の切除をされた後の方は脚気になりやすいと言われています。

 

椎間板ヘルニア

 

椎間板ヘルニアは、加齢や、重い物を持ち上げたり、悪い姿勢を長時間とることで発症することが多く、喫煙が原因になることもあります。

 

髄核と言われる椎間板の中心にあるゲル状のものが、本来の位置からはずれてしまい、神経を圧迫することで痺れや痛みが生じます。

 

加齢によって起こる理由は、椎間板が老化すると、髄核がはずれやすくなるためです。

 

喫煙によって発症する理由は、たばこに含まれるニコチンが椎間板周辺の毛細血管を収縮させ、毛細血管の数が減ってしまうためです。

 

毛細血管が減ってしまうことで、十分に栄養が行きわたらず、椎間板のクッション性が無くなり変形してしまいます。

 

クッション性が失われると、骨同士が接触して痛みが生じるのです。

 

痛みや痺れの現れ方は発生した場所にもよりますが、腰椎椎間板ヘルニアでは、足の痛みと痺れを伴います。

 

筋力の低下や歩行困難も見られ、自力での排泄が困難になることもあります。

 

日頃から禁煙に取り組んだり、習慣的な運動や筋力をつけておくことで、椎間板ヘルニアの予防にも繋がります。

 

治らない痺れはどうする?

 

足の痺れが治まらずに悩まれている場合は、痺れを専門に診てくれる「神経内科」へご相談されることをおすすめします。

 

また、痺れとともに腰・肩・首の痛みがある場合には「整形外科」を受診されても良いかもしれません。

 

その痺れがどこから来ていて、「治る」ものなのか「治らない」ものなのか等、詳しく調べてもらうことが大切です。

 

早期の発見により、重症化する病を防ぐことが出来る可能性もあります。

 

また、その痺れが治らないものであっても、症状の感じ方を和らげるための「抗てんかん薬」の使用や「麻酔科の治療」といった選択肢もあり、痺れの症状とうまく付き合っていくことが出来ます。

 

治らない痺れと診断された場合、痺れの不快感や心理的なダメージから、精神的に落ち込んだりすることもあります。

 

ですが、上記のような選択肢があることも、是非知っておいて頂きたいです。

 

痺れを放っておかないで

 

 

日常生活の中で痺れを感じるシーンはたくさんあります。

 

腕を頭の下に置いてうたた寝をしてしまったり、膝を曲げて掃除や物の整理をしたり、長時間のデスクワークだったり…

 

でも、何の理由もなく訪れる痺れには、大きな病が潜んでいる可能性もあります。

 

始めは軽いものだとしても、その痺れが身体の片側だけに出ていたり、原因に心当たりの無い時は、我慢せず早めに医療機関を受診してくださいね。

 

また、痺れを伴う病の中でご紹介した病気の共通点には、生活習慣が大きく関係しているという点があります。

 

喫煙や偏った食事、運動不足は重篤な病を引き起こす大きな要因です。

 

足の痺れから考えられる病の中には、手遅れになると取返しのつかないものも多くあります。

 

足の痺れや違和感がある場合は、出来るだけ早く受診を。

 

習慣的な運動を!

 

WHOの報告でも、世界の14億人が運動不足で、日本でも3人に1人が運動不足であると報告されています。

 

運動不足が続くことは様々な病気を招くだけでなく、認知機能にも大きく影響します。

 

血行は健康の維持・向上に欠かせない要素。

 

ぜひ運動を取り入れて、健康な毎日を継続してくださいね。

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