2020.12.10 糖尿病

日本人は糖尿病になりやすい!?糖尿病の原因や症状について

糖尿病とは

私たちは、食べることによって体に栄養を取り入れ、そしてその栄養は血液によって体中に運ばれ、日々生きるためのエネルギーとなります。

そして、エネルギー源になる栄養素として、糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素があります。主なエネルギー源となるのは、糖質である炭水化物のお米やパン、麺類です。

 

炭水化物は、腸の中で分解されブドウ糖になります。食事によって体内に取り入れられたブドウ糖は血液の中へ入り、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)は少し上昇します。

 

わずかに上昇した血糖値を下げるため、すい臓からインスリンというホルモンがでます。

 

 

上昇した血糖値に対してインスリンが分泌されるため、血糖値が大幅に上昇することはありません。

 

 

しかし糖尿病とは、インスリンが十分に働かないために、または十分に分泌されないために、血液中を流れるブドウ糖(血糖)が増えてしまう状態、これが糖尿病です。血液中の糖が多い状態が続くと、全身の血管が傷んだり、炎症が生じ、全身の臓器が故障してきます。

 

 

糖尿病は、一度発症すると完全に治ることはないといわれており、食事療法や運動療法によって、血糖値のコントロールをしながら一生付き合っていかなくてはならない病気です。

 

 

恐ろしいことに、血糖が増えた状態が続き高血糖になっていても、最初は自覚症状がほとんどありません。

 

 

糖尿病を放置していると、重篤な合併症を併発する可能性があります。中でも、3大合併症と呼ばれるのが、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症の3つです。

 

 

血糖値

 

血糖値

 

 

糖尿病を知るうえで、知っておきたい「血糖値」

私たちの体を流れる血液の中には、ブドウ糖という糖があります。これが、血糖と呼ばれるものです。

 

 

この血糖は、私たちが生きていくために必要なエネルギーとして、血液により全身に運ばれます。そして、血液中の糖の濃度を表すものが、「血糖値」と言います。血糖値は身体の健康を測るうえで、とても重要な指標となります。

 

 

血糖の濃度(血糖値)が何年も高いままで放置されていると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。

 

 

食事をすると血糖値は上がる

 

 

人は食事をすると、誰でも一時的に血糖値が上がります。血糖値が上がると、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。食事などで血糖値が高くなった際、下げる働きをしてくれるのがインスリンです。

 

 

そして、このインスリンの働きにより、上昇した血糖値は徐々に正常に戻って行きます。

 

インスリンの働き

 

 

インスリン(インシュリン)とは、ペプチドホルモンの一種であり、すい臓に存在するランゲルハンス島(膵島)のβ細胞(ベータさいぼう)から分泌されます。

 

 

人間の体にとって糖質は体を動かすエネルギーです。筋肉や肝臓、脂肪組織に蓄えられます。そして、インスリンは糖をこれらの場所へ運ぶ役割を担っています。また、血糖を一定の範囲におさめる働きを持っています。

 

 

インスリンの働きが低下すると

 

 

インスリンの働きが低下すると、肝臓が糖分を作りすぎたり、また体(主に筋肉)の細胞に糖分を十分取り込ませる事ができなくなります。

 

 

通常、血糖値はインスリンの作用でほぼ一定の値に保たれていますが、インスリンの減少や、作用の低下が生じてしまうと血糖値が高い状態が続きます。

 

そして血液中の糖をエネルギーとしてうまく利用できないために、体内は栄養失調状態となるのです。重症になると、いくら食べても体重は減少します。

 

 

糖尿病のメカニズム

 

通常は、食事によって血糖値が上がるとインスリンの分泌量も増え、血糖値が正常に戻るとともにインスリンの分泌量も減ってきます。

 

しかし、食生活の乱れなどで、普段から甘いものの食べ過ぎや、必要量以上のカロリーを摂取すると、血糖値の高い状態が続いてしまいます。

 

そして、高い血糖値を下げようとして、インスリンの分泌量が多い状態が続くと、インスリンを分泌するすい臓は疲弊してしまい、次第にインスリンの分泌は減り、枯渇してしまいます。

 

よって、血糖値の高い状態が続き、気が付かないうちに、糖尿病を発症してしまうのです。

 

糖尿病の種類

 

糖尿病の種類

 

糖尿病にはいくつか種類があり、1型糖尿病と2型糖尿病、妊娠糖尿病、遺伝子異常、すい臓病、肝臓病などが原因の糖尿病があります。

 

1型糖尿病

 

1型糖尿病は、肥満や生活習慣とは関係なく発症し、主に自己免疫によって起こる病気です。

 

自分の体のリンパ球が誤って自分自身のすい臓からインスリンを出す細胞(β細胞:ベータさいぼう)の大部分を破壊してしまうことにより発症します。ウィルス感染による場合もあります。

 

小児~思春期に多く、中高年でもみられます。

 

この1型の場合、肥満とは関係がありません。

 

2型糖尿病

 

2型糖尿病は、インスリンの作用不足により、血糖値が慢性的に高くなる糖尿病のひとつです。最も多いタイプの糖尿病で、遺伝的素因によるインスリン分泌能の低下、環境的素因としての生活習慣の悪化などにより発症します。

 

 

遺伝的素因による場合、家族に糖尿病歴がある人がいると、そのリスクは高まると言われていますが、必ずしも「親が糖尿病であれば子供も糖尿病になる」というような単純なものではありません。

 

環境的素因による場合、慢性的な食べすぎ、肥満、運動不足、過度の飲酒、加齢などがあります。とくに肥満は、糖尿病に直接的な影響を与えますが、現在は太っていなくても、過去に肥満傾向にあった方も要注意です。

 

2型糖尿病は、40歳以上の方に多く、肥満傾向、家族に糖尿病の患者がいる方、日頃から運動不足の方などにみられます。最近では、若い方にもみられ若年化が進んでいます。

 

遺伝子異常、すい臓病、肝臓病などが原因の場合

 

遺伝子の異常や肝臓や膵臓の病気、感染症、免疫の異常などのほかの病気が原因となって、糖尿病が引き起こされるもの。薬剤が原因となる場合もあります。

 

 

妊娠糖尿病

 

妊娠糖尿病は、妊娠中に発症または見つかった糖代謝異常(糖代謝異常:その糖質の代謝に異常をきたす病気の総称)です。妊娠高血圧症候群は約5%、妊娠糖尿病は7〜9%の割合で起こると言われています。妊娠中の女性の約14人に1人の確率です。

 

詳しい原因はわかっていませんが、胎盤からインスリンの働きを妨害するホルモンが分泌されるため、血糖値が高くなってしまうと考えられています。

 

多くの妊婦さんの血糖値は出産後、正常値に戻りますが、その後の糖尿病発症率が高くなると言われています。

 

また、様々な要因で母親の栄養状態が悪いと、胎児はインスリンが効きにくい体質(インスリン抵抗性)になる可能性があります。これは2型の病因の一つで、遺伝ではありません。

 

また、母体の糖代謝異常が、赤ちゃんの成長後の心血管疾患リスクを高めることが報告されています。

 

遺伝子異常、膵臓病、肝臓病などが原因による糖尿病

 

遺伝子の異常や肝臓や膵臓の病気、感染症、免疫の異常などのほかの病気が原因となって、糖尿病が引き起こされるものあります。免疫抑制薬や一部の利尿薬などの薬剤が原因となる場合もあります。

 

最も多いのは2型糖尿病

 

一般的に”糖尿病”と表現した場合、2型糖尿病を示す事が多いです。

 

2型糖尿病になった場合、治療を行わずに放っておくと、合併症になる可能性が非常に高く、糖尿病の合併症になると、ひどい場合には失明や手足切断、人工透析などを行わなくてはならなくなる場合もあります。

 

日本人は糖尿病になりやすい

 

日本人は糖尿病になりやすい

 

 

日本人の糖尿病患者数は、年々増加傾向にあり、また若年層でも発症する人が増えていることが懸念されています。実は、世界の糖尿病人口の半分以上が、日本を含むアジア圏の人々なのです。

 

日本人は、もともとインスリンの分泌量が少ないため、高すぎる血糖値を下げるための能力が低く、糖尿病になりやすいのです。昔から、日本人は穀類や魚介類を中心とした低脂肪の和食を摂ってきたため、少ないインスリン量でも十分に対応できていました。

 

 

しかし、今までは芋や穀物類を多く摂取していたのが、今はその量は二分の一程度になったと言われています。

 

 

数十年で食の欧米化が進み、脂質量の多い食べ物を摂取するようになった為、遺伝的にインスリン分泌能力の低いアジア人(日本人)の糖尿病が増加していると考えられています。

 

 

欧米人は、肥満型の糖尿病が多く、日本人はインスリン分泌が少ないため、肥満でなくても糖尿病になりやすいという特徴があります。よって、欧米人に比べると、日本人の肥満の割合は低いですが、日本人に糖尿病患者が多いのはこういったことが原因なのかもしれません。

 

 

欧米人に比べて、圧倒的にインスリンの分泌量が少ない日本人が、欧米人と同じような食事を続けたら、糖尿病のリスクが高くなるのも無理もないのです。

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