変形性膝関節症は、普段からの対策である程度は発症を防げます。
しかし、対策をしていたとしても発症の可能性がなくなるわけではありません。そして、もしも発症した場合には適切な治療を受ける必要があるのです。こちらの記事では、変形性膝関節症の治療の種類や予防法についてご紹介しています。
変形性膝関節症を発症すると、多くの場合膝関節に痛みが現れます。
しかし、変形性膝関節症かどうかは外見や痛みだけでは判断できず、検査を行って正しく診断する必要があります。
というのは、変形性膝関節症だという確証がないと、適切な処置を行えないことがあるからです。
それではまず、変形性膝関節症を調べる検査方法からご紹介していきましょう。
変形性膝関節症で最も一般的なのは、X線(レントゲン)による撮影で、膝関節やその周囲の異常の有無を調べることができます。
変形性膝関節症には、初期段階から重篤な段階までのレベルがありますが、X線ではそのレベルについても調べることができるのです。
また、X線だけでは診断が難しいと医師が判断した場合では、MRI検査が必要になることもあります。
さらに、医師による触診で関節の動きや痛み度合い、腫れの有無、変形の有無などについても調べます。
このような検査は必要不可欠で、診断によって医師が治療方法を選択し、治療開始という流れになります。
変形性膝関節症と診断されると、すぐに適切な方法での治療開始となります。
それではまず、手術をせずに改善を目指す治療法からご紹介していきましょう。
保存療法は変形性膝関節症治療の基本といわれる方法で、手術をせずに改善を目指します。
もちろん、重症度が高いと医師が判断し、なおかつ保存療法では改善が難しい場合では手術になることもありますが、まずは保存療法で様子を見るのが一般的です。
それではここで、保存療法の種類についてご紹介しておきましょう。
変形性膝関節症はひとつの原因で起こることがあれば、複数の原因によって起こることもあります。
そして、その原因のひとつに挙げられるのが、肥満の問題です。
たとえば、肥満度合いを示すBMI指数が平均よりも高かったとしましょう。
この場合では、BMI指数が正常値にある方と比べてより膝関節に重量がかかりやすく、変形性膝関節症を発症しやすいと考えられています。
そして、体重を減らすためには適度なダイエットが必要になるのですが、これまでの食生活を自分の意思だけで変えるのはなかなか困難なのではないでしょうか。
そのようなときには、医師や食事療法士、栄養士などの指導を受けながらダイエットを行って適正体重を目指すことができます。
生活指導の中には、以下でご紹介する運動療法も含まれますが、運動療法は肥満の方でも簡単に行えるため、運動自体が嫌い、痛くて運動が怖いという方でも不安なく取り組めますよ。
歩く機会が少なく、乗り物移動が多い私たち現代人は、黙っていても運動不足に陥りがちです。
しかし、運動不足で足全体の筋肉運動が減ると、膝関節にかかる負担が大きくなってより変形性膝関節症を発症しやすくなるのです。
そして実際に発症してしまうと、今度は痛みが怖くてこれまで以上に運動する機会が減ります。
とはいえ、足の筋肉を鍛えないことには変形性膝関節症の改善を目指すことができないため、医師の指導のもとで運動療法を受ける必要があるのです。
運動療法といっても、いきなり強めのストレッチやスクワットといったハードな種類ではなく、床に座って行ったり椅子を使ったりと、ハードルが低い種類から始められます。
また、痛みが強く出た場合でもご自身のペースで行えますので、運動に対する恐怖心を取り除く対策としても役立つでしょう。
薬物を使用して、応急的に炎症や腫れ、痛みを鎮める治療法で、内服薬または外用薬、場合によっては関節内注射で治療が行われることもあります。
内服薬では、非ステロイド性鎮痛薬や解熱鎮痛薬などが用いられることが多く、外用薬では塗布タイプの非ステロイド性の消炎鎮痛薬、または湿布薬などが用いられます。
また、関節内注射では、関節の機能回復を狙える改善薬や、強いステロイド剤が用いられることが多いようです。
このような薬物療法は、根本的な改善を目指すというよりかは、緊急性が高く、短期間で炎症や痛みを鎮める際に行われます。
ただし、医師の判断によっては継続的に行われることもあるようですので、この点については診断時に医師に確認しておくと良いでしょう。
サポーター、膝関節用装具、足底装具などで、膝関節や足全体の動きをサポートする治療法です。
軽度の変形性膝関節症ならサポーターで間に合うこともありますが、中程度や重度と医師が判断した場合では、膝関節用装具や足底装具を使用してしばらく様子を見ることがあります。
変形性膝関節症はおおまかにグレード1~4に分類され、4になると著しい骨の変形が見られることがあります。
こうなると、保存療法では対応が難しく、手術が行われることがあります。
手術の種類としては、半月板および軟骨のささくれを除去する「内視鏡手術」、骨を削って変形を矯正する「骨切り術」、人工関節に置き換える「人工膝関節置換術」などがあります。
このような手術は、骨の変形で歩行が困難になった場合に適用されることが多いようです。
変形性関節症は、重度になると手術をしなければならなくなる深刻な病気です。
つまり、発症する前の予防が何よりも大切だということですね。
以下では、変形性膝関節症の予防に役立つ方法をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
以前では、椅子を使用せず正座するというのが日本人の生活スタイルでした。
もちろん、現在でも正座が好きで正座をする機会が多い方もいるでしょう。
しかし、膝への負担を考えるなら、正座ではなく椅子を使用する方法がおすすめできるのです。
正座をすると、膝関節に大きな負担がかかるだけでなく、血行が滞る原因になることもあります。
変形性膝関節症を発症した方だけでなく予防をしたい方も、なるべく椅子を用いて、膝関節への負担を軽減させておくことが望ましいでしょう。
体重が重くて膝に負担がかかると感じている方は、今すぐに高カロリー食をやめて、低カロリー食に切り替えましょう。
ご自身でメニューを考えるのが難しいなら、1カ月の中の3日間だけ、1週間だけというように期間を区切って、置き換えダイエットをするというのもひとつの方法です。
それも難しいなら、ダイエット外来や肥満外来などに相談して指導を受けるという方法がおすすめできるでしょう。
ダイエット外来や肥満外来などでは、あなたに合った減量方法を見つけてくれますし、ダイエット成功まで二人三脚で寄り添ってもらえます。
また、場合によっては内服薬の処方も受けられますので、相談する価値はあるはずですよ。
現在和式トイレを利用中の方は、なるべく洋式トイレに切り替えることをおすすめします。
和式トイレは膝関節にかかる負担が大きいため、使い続けていると変形性膝関節症発症のリスクが高まるといわれているのです。
和式トイレは大規模な工事をしなくても洋式トイレに改造できますので、ひとまず業者に相談して、洋式トイレに改造できるかどうか確認してみてはいかがでしょうか。
冷房などで筋肉が冷えると、それだけで膝関節の動きが鈍り、変形性膝関節症発症のリスクが高まります。
また、夏場では冷房の冷えに注意しなければなりませんが、冬場でも薄着で冷えが起こることがありますので、冬場の薄着にも十分注意しましょう。
変形性膝関節症は、50代を境として誰にでも起こる可能性がある病気です。
そして、実際に発症した場合では、保存療法または手術で治療を受けなければ改善を目指せません。
しかし、保存療法だけならまだしも、手術となると身体への負担が大きいため、そうなる前に対策をして改善を目指すのがベストなのです。
今回は、変形性膝関節症の治療方法だけでなく予防方法についてもご紹介していますので、記事を参考にしていただき、怖い変形性膝関節症から身体を守ってくださいね。
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